2000年度インパクに参加しました
自然との共生


プロローグ  みつばちが暮らしやすい自然環境とは
【1】  “花の種類”と“はちみつの味”
【2】  蜂の種類
【3】  越夏と越冬
【4】  敵との戦い
【5】  花粉交配
【6】  自然のつりあい
エピローグ  これから私たちに求められること


 【2】 蜂の種類


 昆虫は、地球上で最も繁栄している生き物で、私たち人類が誕生するよりはるかに昔から生息しています。 また、その形や生態は地域や気候によっても異なり、さまざまの種類のものが存在します。
 地球上の生き物の半数以上を占めるこれらの昆虫のなかで、ハチの仲間は世界中からは約13万種、日本では約5,000種が記録されています。 分類上、ハチはアリと同じ膜翅目(まくしもく)に属します。 習性は昆虫のなかでは最も進化しており、その中でもミツバチやアリは組織化した集団で複雑な社会生活を営んでいます。
 ハチの仲間をその生態の違いからご説明しましょう。

ハナバチの仲間 | カリバチの仲間 | 寄生ハチの仲間 | ハバチの仲間

ハナバチの仲間
 花粉や蜜を食料とするハチの仲間をハナバチと呼んでいます。 ミツバチもハナバチの仲間です。 いろいろな昆虫や鳥が多くの植物を訪れますが、特に多くの植物で授粉に大切な役割を果たしています。 毒針を持っていますが、獲物を狩ることはありません。 安全な巣を作り花粉と蜜を蓄えます。


カリバチの仲間
 「狩り」をするハチの仲間をカリバチと呼んでいます。 カリバチは子どものために巣を作り、産卵管が変化した毒針で麻酔させて巣に運び蓄えます。 獲物は死んでいるわけではないので新鮮な状態で幼虫の餌となります。
 カリバチには社会性カリバチ(スズメバチ・アシナガバチ)と単独性カリバチ(ベッコウバチ・ドロバチ・アナバチ等)が存在し、いずれも幼虫のために安全な巣を作ります。

キイロスズメバチの巣 キイロスズメバチの巣(表面) コガタスズメバチの巣
キイロスズメバチの巣 キイロスズメバチの巣
(表面)
コガタスズメバチの巣


寄生ハチの仲間
 幼虫がほかの昆虫やクモの卵、幼虫、蛹、または成虫に寄生して食い殺してしまうハチの仲間を寄生ハチと呼んでいます。 ヤドリキバチ、クロバチ、コバチ、ヒメバチなどが寄生バチです。
 昆虫に寄生するという制約から小さなハチが多く毒針は持ちません。 しかし、錐状の産卵管を持っており、寄主の体内に卵を産み込むのが特徴です。 卵からかえった幼虫は、餌を探す必要はありませんが、安全な巣は持っていません。


ハバチの仲間
 成虫は腰にくびれがなく毒針は持ちません。 しかし、植物の葉や茎を切り裂くための鋸状の産卵管を持ち、植物に卵を産み込むのが特徴です。 幼虫は芋虫型で植物上を自由に動き回り、チョウやガの幼虫に似ています。 安全な巣は持っていません。


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